最高のご馳走は熱っつ熱のチャーハン

昨日午前中に、京都市の里親を支援される施設の方から近況伺いのお電話を頂いた。

以前、私の悩みとしてご相談させていただいた事、それは食事時間がどうしても施設での生活を比べ時間が遅くなってしまう事が気がかりであった。「お腹減った=ご飯がすぐに食べられるという状態ではなく、仕事から帰って作る様子もとても不思議そうに見ていたのも少し驚きであり、その待ち時間をどう過ごせばいいのか?分からなかったようで私も少し戸惑ってしまったことをご相談した。

先にお風呂へ入る、宿題をする、ゲームをする、テレビを見て待つ、ゆっくり休憩するなど過ごし方は様々ではあるが、「例えば」の提案をしても自分の意志ではなく、「例えば」の中にあったからという理由で時間を過ごしている時が多く、「見てないテレビ、したくないゲームなら消して違う事すれば?・・・」と何度も言ったこともあった・・・。

今は、お風呂か宿題をして過ごす事が仕方なくかもしれないが、自分から「お風呂行きます」等を自分で考え選択して空腹を我慢しつつも待ち時間を有意義に使うことができるようになったH。来たときに比べ意思の疎通も互いが多少図れるようになり、こちらも気が急くことも最近はなくなり、Hがお風呂から上がった頃には皆も家に揃いご飯を頂けるようになってきた。

里親支援施設の方もご自身も子育ての経験もあり、職場である施設での様子とご自身の子育てを比べられての違いで気付かれたことをお話下さった。

それは、家庭で育った子どもは常に親と一緒に過ごしているとはいえ、一日中べったり親子で遊んだりして過ごしていることは、まずないとのことでした。自分の子供であれば多少ぐずっていても夕食の準備などを優先させることもあり、声をかけながらも一人遊びをして過ごさなければならない時間が会ったとの事だった。そのことで、子どももその場その場の状況で今は泣いても無駄だ一人で遊んでおこう、テレビを見ておこうと一人で状況判断をせざるを得なく状況を察知しながら成長きているのだとおっしゃっる。

一方施設では、食事を作る担当、遊びをする担当などもあり、まず一人で子どもを遊ばせておく状況が少なく一人遊びのできない子どもが多くなってしまうのではないかということでした。施設は職員が交代で24時間面倒を見ます。24時間同じ人が見ているわけでなく、また食事も決まった時間に作って提供することは、仕事なわけです。とNさんが話された。職員も時々にはしっかり対応してはくれるがそこは家庭ではないのですとのこと。

「子どもにとってご馳走は、家庭で食べることなんです」と週末里親さんから聞いたお話をその方はして下さった。「何でも食べたいものを作ってあげる」と里親さんが子どもに尋ねられたら、「口が火傷しそうな、熱っつ熱のチャーハンが食べたい」と言ったそうだった。

その時里親さんが作ったチャーハンの味は生涯その子が忘れる事はないだろう。またいつか親になった時またそれが思い出すこともある記憶の一つを作ることとがこの事業のそもそもの始まりであることをお話下さった。

ついつい細かく気になる事を言うようにと思うが、なかなか言う方も言われる方も良い気はしないもの。言う側も嫌われたくないし、気まずくなるのも嫌だし・・と思いつつもやはり、一番早くに我家から巣立つことになるH。縁あって我が家に来たのであるなら我が家の方式を体験してもらうことにしている。普通の高校生では「うざっ」と言われかねないことでも、前向きに取り組む姿勢があり穏やかな性格であるHなのが幸運。

理解できるように言えば嫌な事でも前向きに素直に聞く。ついつい細かいことも言ってしまっているんじゃないかと不安にもなるがそんな事を自然に電話で相談できたり、Hにとっ負担になっていないかなどを児童相談所との間を取り持ってくださりHにもそれとなく聞いてくださりアドバイスなどを色々な方に協力頂きながら7ヶ月がようやく経とうとしている。

見事な料理ではなくとも、家族という集合体の中で揃って温かい料理が食べられる食事と場が提供できることがまず一歩だと思った。Hにとっても我家にとっても悪い方向に行ってなければそれは「良し」としてできる範囲の事で前に進まなければと思っている。

H含む子供達がお弁当のご飯一粒も残さずに食べて帰ってくるのを見て、また明日の一歩が私も踏み出して行ける。

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— posted by 奥井祐子 at 12:33 pm   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

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