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「子どもたちに伝えたい京の行事(食文化)とその心」のシンポジュウムに参加。

いきなり講師の先生が・・・「今日は11月30日ですが、何を食べる日が知っていますか?」から始りました。「では、明日12月1日は、何を食べたら良いか?」

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京都は商売人の住む街。30日は月末は商売人にとって大事な集金の日。多くの取引先を回り集金しなければなりません。さっと食べれて栄養価の高い食べ物。そして月末ですのでお安いものを食さねばなりません。ということで、「おから」を食べる日だとのことでした。

1日は、新たな月の始まりでめでたいです。神様をお迎えするのです。おめでたい時は赤米を炊いて食べるのです。新たなものを迎え入れることで幸せを呼び寄せるような気分になるわけです。邪気を払い、新たな風を迎え入れる。

この話、先日24日の上賀茂神社の宮司様がおっしゃっていた事と同じであると思いました。

新しい風を神として毎月の感謝しその気持ちが行事にも繋がって12ヶ月が過ぎていくのです。12月は冬至。1月はお正月で心新に。また2月は立春。季節を分ける日ということで節分を行い豆まきなどを行います。

鬼に向って「鬼は外、福は内」と言い豆を投げます。その鬼、今は鬼の姿を想像しますが、昔は鬼は目には見えない怖いものとだけ言い伝えられていたそうです。昔にとっての鬼は飢餓であったり、病気であったり目には見えないけれどどうにもならないもの。怖いものということことだったそうです。

日常の生活にメリハリを自らがつけて日々の暮らしを豊に楽しみながら今日も言い伝えられて今のその習慣が残っているのは面白いし先人たちの生活知恵や、それがとても粋な生活であると感じました。

季節の年中行事、歳時記などを残しておられる家もおありかと思いますが、商売人の家は毎日の献立も考えるのも一苦労です。いちいち考えなくても住むように今日は、何を食べるということを記すことで年中の行事を忘れない。また季節の時々の美味しいものを食すという習慣過ごす事でき、それが自然に身についてのではないでしょうか?

それは、理論的なものの言い方ではなく、非常にわかりやすく単純明快。考えれば直ぐ分かり、理にかなっていることなのです。家族中が気付かずうちに四季を感じつつ、年中行事を行い、その時々の自然の恵みを食事がとれていると先人の知恵の奥深さを感じました。

昔ながらの知恵を伝承し、後世に伝える役目を今生きている我々がしなくてはならないことなのです。

今のうちに知らない事をもっと沢山知っておきたい。そして、知った事はできる限りに伝えておきたい。

— posted by 奥井祐子 at 07:54 pm   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

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