小池龍之介氏著「貧乏入門」。
文字嫌いの私が、何故か不思議な題名に引かれて手にした。この方、ご実家がお寺でそれが嫌だったといいながらも結局ご自身も仏教の道へ進まれたのだとか。
若き日の心と修行された後の心の様やなどが書かれていてなかなか共感できる所が面白かった。モノを持つ事は、心が乱れるそうだ。言われてみればそうかもしれない。いらないものを処理して身のまわりをすっきりさせる事で心も穏やかになるということなのだ。いらないものは処分する。「もったいない」とのジレンマに悩みながら自分で対処法を選ぶ・・・。なんだか、人生そのもののように感じる。
欲しいものを入手したときの嬉しいさ。その一瞬の喜びのために?でもいつしかそれが日常の一部になる。生活必需品以外にも嗜好品で欲しい物は確かに買ったときのワクワク感はないにしても嬉しいものだ。それ以上のものを持たなければいいのだろう・・・。
ひとつ手にしたら、次は何にしようかと悩む。悩む事に私は価値を見出す。欲しいものを持つ事は私にとっての目標でもあるから今度はこれを買うために仕事を頑張ろう!と思う気持ちが出てくる。それが良くないのかどうかはまた考えてみる。でも、分かった事は、買ったらその分とそれ以外も処分していくのがいいのだろうと思った・・・。
また、自分も、自分を着飾らなくてもいいほど成長した時に欲しい物がなくなるのだろうかと思いながら・・。
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